アクト・ノード広報担当のゆうです。弊社は先日、クラウドファンディングを実施し無事目標金額を達成しました。ご協力いただき、ありがとうございました。
クラウドファンディングの取り組みをするなかで知ったのですが、弊社代表の百津がはじめて一次産業に携わったのは、カンボジアでの大規模キャッサバ栽培だったとか。「そんなことしている人、日本国内でもかなり珍しいのでは…?」と思い、百津に詳しいお話を聞いてみました!
2,000ヘクタール!? デカさって、ロマン!
百津は新卒でIBMに入社し、その後世界初・世界最大級のシステム開発を数々手がけてきました。IBMで働き始めて十数年がたったころ「お客様から依頼されたシステムを開発するだけでなく、自分が世の中に必要だと思うシステムを作り上げたい」と考えるようになったそう。
そんなタイミングで「カンボジアでアグリベンチャーを立ち上げる。2,000haのジャングルを開拓して、大規模な農場を運営する予定。参加しないか」と友人から提案がありました。

2,000haと聞いて、スケールの大きさにワクワクしました。
今まで手がけてきた大規模システム開発の知識を応用して挑戦してみようと思いましたね。
2,000haと言われても、想像がつきません。どのくらいか調べてみよう……
・ディズニーランドとディズニーシーの合算:約100ha
ということは、ディズニーランドとディズニーシーを合わせた敷地の20倍ってことか……!日本では5haで大規模農家と呼ばれますから、日本人でこの規模の経営をしたことがある人はほとんどいないのではないでしょうか…?
ITでも農業でも、システム開発でやるべきことは同じ
ワクワクしたと言っているけれど、農地が広大すぎるし、その時点では百津は農業や一次産業に携わった経験はなかったはず。不安はなかったのかな…?



不安はなかったですね。大規模農場運営も、それまでやってきたシステム開発も同じだと思ったので。



同じですか!?



システムって、“インプット”から“アウトプット”を安定的に生み出す仕組みづくりのことなんですよ。ITの場合は、インプットがデータで、アウトプットが処理結果に当たります。農業の場合はインプットが種苗や肥料、水などで、アウトプットが作物ですね。私のなかでは、ITと農業の違いは、インプットとアウトプットの項目が異なるだけ。何かをインプットして、アウトプットをどう得るかを考えるという観点でいうと、同じことをしている感覚です。
う〜ん??????百津は物事を抽象化するレベルが高すぎて、言っていることの理解が難しいことがあります。要するに、ITと農業で細かい変数は違うけれど、大規模にシステムを構築するうえでやるべきことは同じってことなんですね。
予定していた土地が使えない!?計画が振り出しに


というか、そもそもどうしてカンボジアなのだろう。他の東南アジアではダメだったのかな。
その当時は、カンボジアは「広い土地を安く借りられる」「人件費が安い」などメリットがあると言われていたそう。ところが、実際に足を運んでみると次々にトラブルが発生しました。



現地に行って、アグリベンチャーにジョインした直後に、ジャングル開拓のために集めていた資金の半分がすでに使われていたことがわかりました。さらに、使う予定だった2,000haの土地も使えないことがわかって。計画が振り出しに戻ってしまったんです。



ええ!?それからどうしたんですか!?



土地探しを始めました。現地の人に「農地になりそうな場所を教えて欲しい」と依頼して。でも紹介してもらっても、農地として使えない場所だったり、その場所が実在していなかったり。苦労しました。1年かけてようやく、満足に使える250haの土地を見つけられました。
次回に続く